パーキンソン病にヨガ療法

パーキンソン病にヨガ療法が有効である事が報告されています。

パーキンソン病の運動症状は、

  • ①無動(動作が遅くなる)
  • ②姿勢反射障害(転びやすくなる)
  • ③安静時振戦(手足が振るえる)
  • ④筋固縮(筋肉がこわばる)
パーキンソン病にヨガ療法

の4つですが、このうち①②④に対しては、 一般的なリハビリテーション以外に、ヨガ療法が有効であるという報告があります。 パーキンソン病とポリファーマシーでお伝えしたように、数種類の薬を処方されているケースを見かけます。効果が不充分だと、次々に薬を上乗せする治療では、次々に副作用が出てきます。副作用が出たら、そのための薬がさらに追加されるという有様です。 最小限の薬で最大限の効果を出す方法として、ヨガを検討してはどうでしょうか?

引用文献

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しびれと麻痺

しびれと麻痺を間違えて表現される方がいらっしゃいます。

しびれと麻痺

「しびれ」は感覚系の障害で、「麻痺」は運動系の障害です。 手のしびれの場合、

  • ・手がジンジンする
  • ・手がビリビリする
  • ・手がピリピリする
  • ・手の感覚が鈍い

などと表現されます。 手の麻痺では、

  • ・手が上がりにくい
  • ・物を落としやすい
  • ・物を握りにくい

などとなります。

しびれは痛覚の軽い状態で、様々な神経痛で現れる事もあります。 たとえば、顔がしびれる状態顔が麻痺して動かない状態では、意味が異なってきます。

一般に、脳の病気では、顔面や手足の片側に症状が出ます。脳以外の原因では、必ずしも片側とは限らず、病気によって様々なパターンとなります。

こうした症状が気になる方は、脳神経内科を受診するようお勧めします。

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頭痛のない片頭痛

頭痛のない片頭痛も存在します。

片頭痛は英語ではmigraineであって、決してheadacheとは言っていません。 実際、片頭痛の頭痛以外の症状は多く、頭痛を伴わずこれらの症状だけの場合があります。

・吐き気、嘔吐 ・めまい、立ちくらみ・乗り物酔い・視野に光が見える(閃輝暗点)・肩や首のこり ・倦怠感 ・イライラ感 ・体のむくみ ・眠気やあくび

これは、片頭痛の病態が大きく分けて二面性があるためです。

  • ・脳血管の収縮と拡張
  • ・三叉神経系を中心とした脳内伝達物質の変化

伝達物質の変化により、脳の様々な感覚の過敏性が生じます。

例えば、前庭系はめまいに関係しますが、この系統の過敏性が表れた場合はめまいを伴う片頭痛(前庭性片頭痛)となります。耳鼻咽喉科領域で、良性発作性頭位めまい症という回転性めまいと吐き気を生じる疾患があります。耳石という三半規管内の石の動きに関係し、頭の向きが変わると症状が出現するものです。 片頭痛患者さんの問診をしてみると、過去に良性発作性頭位めまい症と診断されたとか、乗り物酔いしやすかったという方が少なからず見られます。その後めまいを伴う片頭痛に移行し、前庭性片頭痛と診断したケースです。実は、過去の良性発作性頭位めまい症は、めまいだけの前庭性片頭痛だった可能性があります。

また、周期性嘔吐症という、小児の病態があります。片頭痛のように周期的に吐き気や嘔吐を繰り返す疾患です。この既往のある方が、成人して片頭痛に移行した例もあります。

こうしたケースは、頭痛のない片頭痛の例でしょう。

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L-DOPA製剤服用の工夫

L-DOPA製剤服用の工夫があります。

パーキンソン病治療薬のメインであるL-DOPA製剤については、服用方法の工夫で効果が違ってきます。L-DOPA製剤は小腸上部長鎖中性アミノ酸輸送系を介して吸収されます。

したがって、蛋白質が分解されてアミノ酸の一部がL-DOPA製剤の吸収を妨げるため、低蛋白食の方が効きやすくなります。日中の活動時間に少しでも薬の効果を発揮できるよう、朝昼は低蛋白食にし、夕食で蛋白質を多めに摂るのが良いでしょう。

また、胃液の酸性度が強いほどL-DOPA製剤は溶けやすくなり、吸収率が上がります。 食後でなく空腹時に服用するという方法もありますが、吐き気を生じやすくなるため、ケースバイケースです。

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パーキンソン病とポリファーマシー

パーキンソン病とポリファーマシー(多剤併用)は、多くの治療薬が出てきた現在、重要な課題です。以下に、その関係性と問題点、注意点を解説します。

パーキンソン病は、ドーパミンを作る脳の神経細胞が徐々に減っていく進行性の神経変性疾患です。主な症状は以下の通りです。

  • 振戦(ふるえ)
  • 筋固縮(筋肉のこわばり)
  • 動作緩慢(動きが遅くなる)
  • 姿勢反射障害(バランスが取りにくくなる)

治療の中心はドーパミン補充療法(例:L-ドーパ製剤)ですが、症状に応じて他の薬剤も使われます。

ポリファーマシーとは、必要以上の薬を併用する状態を指します。高齢者や慢性疾患患者で起こりやすく、副作用や薬物相互作用のリスクが高まるため問題視されています。

パーキンソン病におけるポリファーマシーの問題点

  1. 薬剤数の増加パーキンソン病では、運動症状だけでなく非運動症状(うつ、不眠、便秘、幻覚など)に対する薬剤も必要になりやすく、服薬数が自然と増える傾向があります。
  2. 薬物相互作用のリスクたとえば、抗精神病薬の一部(リスペリドンなど)はドパミンを遮断する作用があり、パーキンソン病の症状を悪化させる可能性があります。
  3. 副作用による悪循環例:L-ドーパの長期使用によりジスキネジア(不随意運動)が生じ、それに対処するためにさらに薬が追加される。
  4. 認知機能障害との関連抗コリン薬などは高齢者の認知機能を悪化させることがあり、注意が必要です。
  5. 服薬アドヒアランスの低下多剤併用は服薬の自己管理を困難にし、服薬ミスが増える可能性があります。

対応策・工夫

  • 定期的な薬剤見直し
  • 医師・薬剤師・看護師のチーム医療によるフォロー
  • 症状ごとの薬剤選択を慎重に
  • 非薬物療法(リハビリ、運動療法)の併用
  • 服薬支援ツールの活用(お薬カレンダーなど)
  • まとめ

パーキンソン病では、進行や多様な症状によりポリファーマシーに陥りやすく、それが新たな健康リスクとなる場合もあります。適切な薬物管理と多職種連携が重要です。

✅パーキンソン病患者のためのポリファーマシーチェックリスト

①薬剤の全体把握

  • 現在飲んでいる薬(内服・貼付薬・点眼薬など)をすべてリスト化している。
  • 医師・薬剤師にすべての薬の情報を伝えている(市販薬・サプリも含む)。
  • 同じ効果の薬が重複していないか確認した。

②有害事象・副作用のチェック

  • めまい・転倒・ふらつきが薬によるものかもしれないと説明を受けた。
  • 幻覚や妄想、不眠、興奮など精神症状が薬剤の影響で悪化していないか確認した。
  • 消化器症状(便秘、吐き気など)や排尿障害が薬に関連していないか評価した。
  • 認知機能の変化に気づいたら、薬の影響を疑って相談している。

③処方の適正評価

  • 長期間使っている薬が本当に必要か医師と相談している。
  • 症状が落ち着いている薬は減量・中止の可能性を検討している。
  • 抗コリン薬など、高齢者にリスクがある薬を必要最低限にしている。
  • 薬を増やす前に、他の方法(リハビリ・環境調整など)を検討した。

④薬物相互作用の確認

  • パーキンソン病治療薬と他の薬の相互作用リスクをチェックしている。
  • 抗精神病薬・制吐薬など、ドパミン遮断作用のある薬の使用は避けている。
  • 他院・他科で処方された薬も情報共有されている。

⑤服薬管理の支援

  • 飲み間違いや飲み忘れがないように服薬カレンダーやピルケースを使っている。
  • 服薬タイミングが複雑になっていないか、簡素化を検討している。
  • 定期的に薬剤師による服薬指導・薬の整理を受けている。

⑥チーム医療・本人参加

  • 本人や家族が薬の内容と目的を理解している。
  • 医師・薬剤師・看護師などの連携が取れている。
  • 自分の症状と薬の関係に関心を持ち、質問や相談をしている。

このチェックリストは、通院時や薬剤師との面談時に活用する事で、不要な薬の削減、副作用の予防、生活の質の向上につながります。 かつて当院に勤務していた中坂先生が名著を書かれています

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ブログを始めた理由

ブログを始めた理由を説明します。

神経疾患の患者さんに、少しでも正確な情報を提供したい事と、そのために自分自身が改めて勉強をし直すためでもあります。

インターネット上には、様々な医療情報が入り乱れています。それらの中で、一体何が正しい情報なのかを判断するのは難しいと思います。新聞や雑誌、テレビ番組、広告などの誇張された医療情報も加わり、混乱と不安に陥るばかりではないでしょうか。

商業主義でばらまかれた情報や、思い込みで書かれた底の浅い情報がいくらでもあります。そうした中で、このブログを読まれた方が、正しい判断をしていただければ幸いです。

主観と根拠を元に書いていますので、誤った事が含まれるかもしれませんが、ご自分の目で判断されるようお願いします。

今後ともよろしくお願いします。

もご覧ください。

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